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100日後に死ぬワニはなぜ面白い⁉︎漫画のテーマは⁉︎:100日後に死ぬワニ考察①

 

第3回目の投稿は「100日後に死ぬワニ」についてです。

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きくちゆうき(@yuukikikuchi)

 

以下Wikipediaを参照。

『100日後に死ぬワニ』(ひゃくにちごにしぬワニ)は、きくちゆうきによる日本の4コマ漫画作品。死まであと100日と明示されたワニの生活を描く。2019年12月12日から作者本人のTwitterアカウントで公開が開始され、以後毎日更新されている

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/100日後に死ぬワニ

皆さんはご存知でしょうか。

 

最近Twitterで話題のようです。

私は以前から存在だけは知っていましたが、読んだのは今日が初めてです。

今現在の掲載分を一通り読んで、何か凄いものを読んでしまった気になったので、とりあえず書いていきます。

 

以下のテーマで書いていきます。

100日後に死ぬワニはなぜ面白い?

人間が死ぬまでの時間をどう過ごすかを、ざっくり2種類に分類してみます。

①死ぬことを前提として生きること

②死なないことを前提として生きること

 

①ですが、よく聞く「どうせ死ぬんだから〜しようぜ」的なセリフを使いがちな人はこちらに分類されるかと思います。

②ですが、みんな誰しも最終的に死ぬということは頭で分かってはいますが、感覚的に自分が死ぬことを受け入れいるかどうかは微妙なところですね。

そんな人たちは②に分類されます。

私が大学生の時なんかは、頭ではいずれ社会人として働く日が来ることは分かっていましたが、まさか本当に社会人になる日が来るとは感覚的に受け入れていませんでした。

そんな感じでいいです。

もちろん多くの人はこの2つの立場を時と場合によって使い分けていて、どちらかに割り切って生きている人は少ないでしょう。

 

そして、この2つを前提に「100日後に死ぬワニ」の話をします。

まずこの漫画の1番の面白いポイントは、

読者は①の立場から読むが、ワニは②の立場で生きているという点です。

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https://pbs.twimg.com/media/ELqJqyeU0AInW_X?format=jpg&name=large

このコマなんかは非常に分かりやすいのですが、漫画のラストに「死ぬまであと98日」と書いてあることで、読者は強制的に①の立場から読むしかなくなります。

しかしワニは明らかに②の立場です。

この漫画の面白さは読者とワニの死生観のギャップによるものです。

読む側は1年後を楽しみにしても意味がないことを念頭に置きながら、ワニの最高の笑顔を見るわけです。

絵柄のためか、ファニーな面白さに思えてしまいますが、実はとてもブラックな面白さなのです。

※雲布団はラストでワニが死ぬ時にも出てきそうですね。なんとなく天国ぽいアイテムですし、頻繁に空の描写がありますし

 

死ぬ日がわからない人間

次はこの漫画のテーマについて考えていきましょう。

「いつか死ぬ」生きているということはいつか死ぬということ。自分の「終わり」や周りの人の「終わり」それを意識すると、行動や生き方がより良い方向にいくのではないか。ワニを通してそれらを考えるきっかけにでもなればいいなと思っています。— ORICON NEWS(2020年1月16日)

この漫画にテーマについて作者が語っています。

しかし、これは世間に受け入れられるための表向きだけの言い分のように思えます。

それは何故かを説明していきます。

 

我々はその時々によって①、②の立場を使い分けて生きています。

使い分けるというよりは、はっきりと割り切ることが出来ないと言った方が正しいでしょうか。

なぜ、立場をはっきりさせることが出来ずにいるかと言うと私たちは「死ぬ日が分からない人間」だからです。

死ぬ日さえ分かっていれば、①と②を完全に使い分けることができます。

しかし、「死ぬ日が分からない人間」である我々はその不甲斐なさに①であるべきか②であるべきかを間違えてしまい、時には人生の選択までもを間違えてしまうこともあります。

 

作者の言葉のように、自分の「終わり」や周りの人の「終わり」を意識していないから選択を間違えしまうわけではないんです、あくまで「死ぬ日が分からない人間」だから間違えてしまうのです。

 

このことから作者の言っていることは、本作のテーマとしては正しくないように思えます。

おそらく作者が隠している本当のテーマがあるようにも思えます。

 

それについては長くなりそうなので次回以降で考えていこうと思います。

 

今回はここまでで考察を終わろうと思います。

「100日後に死ぬワニ」どうなるか非常に楽しみです。

以上です。