なぜトイストーリー4を制作する必要があったのか:トイストーリー考察①
第1回目の投稿ということで、
万人に人気のあるコンテンツについて書いていきます。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ファイル:Logo_officiel_toy_story_4.jpg
『トイストーリー考察①』です。
今回は、なぜ「トイストーリー4」が制作されたのかについて私なりの意見を書いていこうと思います。
すでに、公開から半年ほど経っていますが、いつでも流行に置いていかれてる私にとっては最新映画です。
以下の2つのテーマで書き進めていきます。
目次
⑴トイストーリー3のエンディングは未完全⁉︎
1〜4まであるトイストーリーですが、映画評価サイト「Filmarks」によれば、『トイストーリー3』が一番評価が高いです。
評価が高い理由としては、誰もが感動するであろうラストシーンにあると思います。
やっぱ名作だね…みんなが語る『トイストーリー3』の涙腺崩壊シーン - NAVER まとめ
みんな大好き「NAVERまとめ」の「トイストーリー3」についてのページを見ると、「泣けた!」というコメントが多数ありますね。
長年相棒だった、カウボーイ人形のウッディーと持ち主アンディーに別れに世界中が涙しました。
しかし私は、このエンディングには大きなツッコミどころがあると考えます。
それは、
「ボニーが大人になったら次はどうすの?」
というツッコミです。
アンディーが成長し、遊ばれなくなったおもちゃ達はアンディーの進学を期に、ボニーという少女に引き取られます。
遊んでもらえなくなった、おもちゃ達が再び遊んでもらう喜びを感じるという一見ハッピーエンドに見えます。
しかし、ボニーも当然ですが大人へと成長し、おもちゃで遊ばなくなる時がきます。
「トイストーリー3」で描かれる、遊ばれなくなったおもちゃ達の末路は2つです。
①ゴミとして捨てられる
②新たな持ち主に引き取られる
遊ばれなくなったおもちゃ達はこの2つのどちらかの道へ進んでいき、②へ進んだ場合はまた10年後にこの岐路に立たされます。
①ですが本作では、やたらとゴミがたくさん出てきますね。
あれはおもちゃ達の将来のメタファーです。
そして②は、本作でのハッピーエンドに見えたラストシーンです。
しかし、実は物語中盤でもおもちゃ達はこの岐路に立たされています。
それは幼稚園に引き取られる場面です。
幼稚園では、幼児達にとても乱暴に扱われ、脱走を決意します。
つまり、②の道は進んだからと言っておもちゃ達が幸せになれるとは限らないのです。
ボニーが将来おもちゃで遊ばなくなって、運良くゴミとして捨てられずに新たな持ち主に引き取られたとしても、「トイストーリー1」で出てきたシドのようにおもちゃを虐める酷い子供にあたるかもしれません。
つまり、おもちゃが幸せになる方法は運任せであり、
「今回はたまたま優しそうな子供に引き取られて良かったね」
「でも次こそ、捨てられたり、酷い持ち主に引き取られるかも知れないね」
という、悲しいツッコミどころを残してしまいました。
一見感動的に見えた「トイストーリー3」のエンディングは、おもちゃ達の幸せの延命行為に過ぎなかったのです。
しかし、このツッコミどころを見事に回収したのが「トイストーリー4」です。
やっと「トイストーリー4」の話です。
⑵おもちゃにとっての幸せとは
「トイストーリー4」は公開当初はとても賛否の別れる映画でした。
「「トイストーリー3」で終わっていればよかったのに、、、」的なレビューをよく見ます。
しかし私は「トイストーリー4」は絶対に必要だと思います。
おもちゃ達に完全な幸せを与えることができなかった「トイストーリー3」に対して、どうすればおもちゃ達を幸せにすることができるのかという製作側のとても優しい意思を感じます。
先ほど遊ばれなくなったおもちゃの末路は2つだと述べました。
しかし、「トイストーリー4」では新たな道が追加されます。
それはラストシーンの、ウッディーの決断です。
ウッディーは誰かのおもちゃとして幸せを運に任せる立場から、幸せを自分で見つけに行く決意をしました。
①と②を繰り返す、悲しいループから抜け出し、新たな③という道を進みました。
この先、ウッディーが幸せになれるのかどうかはわかりません。
しかし、③にこそおもちゃが本当の意味で幸せになれる道が残されているかも知れません。
結論です、
「トイストーリー4」が制作された理由は、
「おもちゃ達を悲しいループから救い出し、本当の意味での幸せなハッピーエンドを与えてあげる」という監督の思いだと私は考えます。
以上で、トイストーリー考察①を終わろうと思います。
ちなみに『トイストーリー考察②』では、「ウッディーは将来どうなる?」、「続編はあるとしたらどんな話になる?」をテーマにする予定です。