ロマンティックラブイデオロギー

ときめきアナーキー

黒人差別に関する暴動から思うこと、コロナなど

 

SNSで黒人の差別、暴動についての、話題を多く見る。

 

僕は恥ずかしながら、つい15分前まで黒人差別なんてものは20世紀までの話かと思っていた。

マイケルジョーダン、スティービーワンダー、ウィルスミス、バラクオバマ、、、

僕が知っている黒人はみんなアメリカでいうところのセレブしかいないことに気が付いた。

アメリカの普通の人を僕はまるで知らない。

 

そりゃ奴隷制はなくなったし、SNSで差別発言をすれば、正義感の強い僕じゃない誰かが嗜めてくれる時代になった。

でも実際に差別に対して怒ったり、悲しんだりしている人がいることを初めて実感した。

 

僕は抗議やデモというものがあまり好きではなかった。

なぜなら、そんなことをする暇があるなら制限されたルールの中でどう幸せになるかを考えた方が有意義だと考えていたからだ。

昨今のコロナ禍で、SNS上では毎日のように日本の政府に対して文句を言っている人を見かけた。

これも一種のデモだろう。

ゾロゾロとプラカード持って大声をあげる20世紀型のデモから、SNSを利用した21世紀型のデモに移り変わっただけで本質は一緒だと思っている。

30万円が貰えなくて怒ってデモする時間があるんだったら、今ある手持ちの財産でどう生き抜くか、どう楽しく過ごすかを考えた方がよっぽど有意義だし、そうやってこのコロナ禍の中でも売り上げを伸ばした企業主だっている。

そう考えていた。

 

僕はいつから政府や文化などの手の届かない相手に怒ることをやめのだろう。

 

僕は政治にまったく興味がない。

なぜなら興味を持つと文句を言いたくなってしまうからだ。

文句を言うのは僕にとってはストレスだ。

コロナ禍の中で日本中が政府に対してストレスを感じていたと思う。

でも僕はストレスフリーだった。

はなから政治で幸せになろうと考えていないからだ。

 

でも、今日SNSで見たある動画がきっかけで、それが正しいことなのかよく分からなくなってしまった。

その動画は、黒人男性3人の動画だ。

1人は45歳で、今にも暴動に参加して行動を起こそうとしている。

2人めは31歳で、45歳の男性が暴動に参加するのを必死に止めている。

3人めは16歳の少年で、ただじっと31歳の男性の言葉に耳を傾けている。

この動画の凄いところは、3人とも同じ理由で怒っているのに、そこに意見の食い違い、言い争いが生まれているところだ。

 

1人めは「今やるしかない」と叫んでいる。

今行動をしないとまた同じことが起きる。

そんな悲劇を繰り返すくらいなら、今自分が死んでも現状を変える行動を取らなければならないと主張する。

 

2人めは今行動しても10年後も同じ悲劇が起こると叫んでいる。

悲劇が起きて、デモをして、それを何度も何度も繰り返している。

デモをしたところで現状は変わらないんだから、今むやみに被害を広める行為をやめて、違う方法、デモじゃない何かで黒人差別をなくさなきゃいけないんだと主張し、その役目を16歳の少年に託している。

 

3人めは何も言わずにただじっと、2人めの言うことに頷いている。

 

僕はアメリカの歴史も分からないし、黒人の怒りも理解することはできない。

この問題をコロナ禍の日本と同列に考えしまってはいけないかもしれないけど、それでも僕の今までの考え方は間違っているように感じている。

 

僕らは3人めの少年にならなくてはいけなんじゃないだろうか。

今までの僕みたいに現状を変えることを諦めて、怒らないように生きるんじゃなくて、デモをして怒りをぶつけるんじゃなくて。

なにか新しい方法を探さなくちゃいけない。

 

そういえば数年前に、アメリカでアフガニスタン男性がフリーハグをしている動画を見た。

あの行為の意味が今やっと分かった。

怒りをぶつけるじゃなくて、諦めるんじゃなくて、ハグすることで彼は現状を変えようとしていたんだ。

彼の結論はラブ&ピースだった。

 

僕の結論はなんだろう。

現状を変えようと思った時にすべきことはなんだろう。

分からない。

分からないけど、何か書きたい。

そう思ってこの文章を書いた。

この文章で世界を変えたいなんてこれぽっちも思っていなくて、ただ自分の中のこの感情を忘れたくないから書き残した。

 

僕も他人事ながら黒人差別は無くなればいいと思ってるし、日本のみんなが幸せになればいいなって思ってる。

そう思ってるから、これからは政治にちゃんと興味を持とう。

世界に興味を持とう。

そしてちゃんと怒ったりしてみよう。

でも怒りはぶつけずに、なにか別の方法を考えてみよう。

 

25歳になってやっと公民教育の意味を理解したのでした。

学校教育って素晴らしい。

 

最後に、今回の黒人差別の一件で亡くなられた方に、本当に心からご冥福をお祈りします。

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しい正しいお金の使い方

 

まだ確かなことは分からないけど、

コロナウイルスの経済対策として一律10万円がもらえそうですね。

今日は10万円の使い道について妄想を書いていこうと思います。

 

まず大前提として、この10万円は休業補償ではありません。

経済対策として、給付されるわけですから経済を回すために使う必要があります。

考えられる選択肢の中で貯金は最低の選択です。

国がなんとか、絞り出した10万円を我々が貯金してしまえば、ただ国の予算が目減りしただけになってしまいます。

 

•欲しいモノを買う

•旅行に行く(コロナが収束してから)

•ギャンブルに使う

などなど、なんでもいいですが10万円はきっちり使いましょう。

 

そんな話を同居人と話しながら夜ご飯を食べていました。

ところで、私は4人暮らしの家に住んでいます。

予算は1人10万円。

しかし、もし仮に我々4人の10万円の使い道が一致したとき、1人では10万円しかなかった予算が4倍の40万円になります。

 

たとえば、遊園地を貸し切るのに100万円必要だとしましょう。

1人10万円しか予算がないから貸し切ることは不可能です。

しかし、遊園地を貸し切りたい人を10人集めてみましょう。

予算は一気に100万円になり、遊園地を貸し切るという目標が達成できます。

 

ごくごく当たり前で単純な話ですが、今回のように、上限が決まっていて、使う前提のお金がある場合にはこの方法で楽しいことをするのってとても良くないですか?

 

たとえば、僕が考えたのは好きなアーティストのライブを発注することです。

通常ライブはアーティスト側から提供するモノです。

場所も日時もセットリストも全てアーティスト側が決めます。

 

たとえばですが、あるアーティストファンが100人集まったとします。

その時点で1000万円です。

あんまり会場が大きすぎても、楽しくないのでzeppくらいのキャパとしましょう。

zeppくらいだと、仮に会場のレンタル費用で300万円必要としましょう。(適当です)

音響や照明に100万円必要としましょう(適当です)

舞台セットに100万円使いましょう。(適当です)

アーティストに報酬として200万円渡したとしましょう。

それでもまだ、300万円あるので、200万円でオリジナルのグッズを作りましょう。

そして残りの50万円でカメラマンを雇って記念にライブ映像を記録しましょう。

残りの50万円で打ち上げをしましょう。

そしてもちろん、セットリストはこちらから指定します。

自分達の好きな曲を詰め込みまくりましょう。

なんなら、アーティストが着る服だってこっちから指定しましょう。

 

そんな感じで、気の合うファン同士で、自分達で理想のライブを作り上げることができるたら、最高に楽しそうじゃないですか?

 

他には、映画館の貸切とか。

誰しも1作くらい死ぬまでに映画館で見ておきたい往年の名作があるはずです。

ある映画のファンを集めて、映画館を貸し切って上映したり、なんなら出演者を呼んで撮影の裏話を語ってもらったり、監督を呼んで解説してもらったりしたら映画ファンにはたまりませんね。

 

•絶版になって手に入らなくなった出版物を、欲しい人達で集まって復刻版として印刷会社に刷ってもらう。

•ちょうオシャレな家を共同出資で買って順番に使用する。

•映画好きで集まって、オーケストラを呼んでその映画の曲だけ演奏させる。

などなど楽しいイベントがたくさん出来そうですね。

ちゃんと経済も回るし。

 

10万円では額が少なくてできなかったことも、同じ志を持つモノ同士が集まればなんでもできそうです。

知り合い同士で集まってもいいし、LINEのオープンチャットで募集してもいいし、なんならそのためのマッチングアプリを開発してもいいかもしれません。

 

そんなこんなで今夜は、10万円の使い道を妄想しながら眠りにつこうと思います。

面白い使い道があれば是非教えてください。

一緒にやりましょう。

 

いろいろ書いたんですけど、これってクラウドファンディングの一種になるんですかね?

僕はあまり詳しくないので詳しい人いれば教えてください、、、

 

 

 

Hikakin×小池都知事:時代の変わり目を見た話

 

ヒカキン×小池都知事の対談動画が、

HikakinTVチャンネルにアップロードされました。

最近何かと「時代の変わり目だ」なんて言っていますが、本当の意味で時代の変わり目を見たような気がして胸があつくなりました。

その勢いのまま、とりあえず思ったことを文章を書きます。

 

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当たり前ですが、小池都知事東京都知事選挙によって、もっとも多くの票を集めたから知事として選ばれています。

身もふたもないことを言えば、選挙で選ばれる→誰よりも人気である必要があると言うことができます。

さらに、都知事というポストに与えられる権力も持ち備えています。

 

僕は政治にも選挙にもまるで詳しくないので、この程度しか書けませんが、ここから小池都知事は人気+権力という物凄いパワーを持った人物ということが分かります。

 

その小池都知事がyoutuberである、ヒカキンと対談をしたということ、

 

それは今回のコロナ対策においては、「自分のパワーよりヒカキンの持つパワー(影響力)が上である」と、認めたと読み取ることができます。

 

若者の感染拡大を食い止めるためには、若者に対しての影響力が必要といった背景がある中で、条件的にではありますが、YouTuberが都知事を上回ったのです。

 

これって凄いことだと思いませんか?

 

 

今、国民は政治家がどんなことをしても必ず批判します。

政治家たちは国民の攻撃対象となってしまっています。

そんな中、まだまだ正式な職業として認知されているかどうか怪しいyoutuberを利用することに小池都知事の本気さを感じます。

 

なぜかというと、この動画には自粛を促すこと、以外にも大きな狙いがあるからです。

 

それは、政治家と国民の隔たりを解消することです。

この狙いはテレビの人気タレントでなく、youtubeでないと成立しません。

テレビのタレントは芸能人と呼ばれ、一般人とは区別されます。

しかし、youtubeは参入がどんどん手軽となり、いまや誰でも動画を発信できる時代です。

つまり、youtuberはあくまで一般人というのが世間の感覚になりつつあります。

 

ヒカキンは間違いなく国民(一般人)の代表にふさわしい人物です。

そんな国民の代表と政治家の代表が、youtubeという国民代表のホームで情報を発散をするということは、国民と政治家の間でできてしまった大きな隔たりを乗り越える意味があります。

 

僕はそこに小池都知事の本気さを感じました。

あの動画をちゃんと見た後に小池都知事を非難する気持ちになるでしょうか?

少なくとも僕はなりませんでした。

 

youtuberが時代を変えた瞬間を見たような気がしています。

 

長かったテレビ時代が終わったように思えます。

国民を動かすという役割が、政治家からインフルエンサーへと引き継がれたように思えます。

政治家のやる事に一つ一つ文句を言いながらも従っていた時代が終わり、自分が好きなyoutuberの言う事に従う時代になったのです。

 

最後におまけでもう一つこの動画の優れているところを挙げます。

それはテレワークを実践しているところです。

「テレワークを推奨なんて、簡単に言うけど、そんなんで仕事が出来るわけない」と思う人も多いと思います。

しかし、テレビ電話であそこまでスムーズに会話されてしまった以上は、仕組みさえそれえばテレワークでも快適に過ごせそうだなと思わせることができます。

もちろん、仕事のやりやすさはそれだけではありませんが、理にかなった素晴らしい情報発信方法だと思います。

 

 

 

 

100日後に死ぬワニはなぜ炎上した⁉︎100日後に死ぬワニ考察②

 

第6回目は『100日後に死ぬワニ』2回目です。

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きくちゆうき(@yuukikikuchi)

 

異常なほどの盛り上がりの中、見事に完結しましたね。

そして、それを上回る盛り上がりで炎上しましたね。

今回はなぜ『100日後に死ぬワニ』が炎上したのかを考えていきます。

 

 

読者はワニ君に感情移入しすぎた⁉︎

 

本来この漫画は、ワニ君に対して読者が感情移入しないことを前提とした漫画です。

感情移入してしまった途端にこの漫画の面白さは半減してしまいます。

 

これは前回の記事でも書きましたが、読者はワニ君が死ぬ日を知っていますが、ワニ君は自分が死ぬ人を知りません。

その立場の違いを楽しむのがこの漫画の面白さであり、既存の漫画と一線を画すものでした。

 

ところが更新が進むにつれて、毎日投稿ということもあり、読者がワニ君に愛着を持ちすぎてしまったようです。

愛着から感情移入してしまうことで、「死ぬまであと○日」の文字の意味が変わってしまいました。

「死ぬまであと○日」の文字は、当初は読者とワニ君の間に線引きをする役割でしたが、最終的には読者のワニ君に対しての愛着を際立たせるものになってしまいました。

 

これにより「既存の漫画とはまったく違う新しいスタイルの漫画」→「よくあるお涙頂戴漫画」へとランクダウンしてしまうのです。

しかし世間は「よくあるお涙頂戴漫画」が大好きですから、最後まで熱量を持って支持していました。

そして100日目には完璧な最終話を迎え、読者も感動し、お涙しました。

 

そこに映画や、グッズ、いきものがかりとのコラボの情報が瞬く間に投稿されます。

 

炎上した原因は⁉︎

 

それでは本題である炎上した原因についてです。

それは漫画のランクダウンと情報展開が早すぎることの2つが重なってしまったことです。

 

読者達は大好きなワニ君が死んでしまったことによって、お涙を流す時間も必要だし、ワニ君を供養する時間も必要だし、喪に服す時間だって必要だったのです。

まだお通夜も終わってない状態で、「ワニ君で一儲けします‼︎」と言われれば、読者としては「ワニ君のお通夜中に不謹慎じゃないか‼︎」と批判したくなるわけです。

 

おそらく、読者の中でワニ君の葬式も四十九日もちゃんと終わってからの情報発表であれば炎上はしなかったと思います。

 

ワニ君の供養まで時間。

それはすなわちこの漫画の再評価までの時間です。

 

改めてワニ君とは別の立ち位置から読者が漫画を捉えて、「よくあるお涙頂戴漫画」から「既存の漫画とはまったく違う新しいスタイルの漫画」だと再評価(ランクアップ)をする時間が与えられさえいれば、映画化、書籍化等はすんなりと受け入れられ、ワニ君はSNSの人気キャラクターから日本の人気キャラクターに上り詰めることができたのではないでしょうか。

 

以上が私が考える『100日後に死ぬワニ』が炎上した理由です。

別に金儲けすることを批判されているわけじゃなくて、「葬式で金儲けの話をするのは良くないよね」っていうだけの話でした。

 

次回は私が個人的に『100日後に死ぬワニ』をどう読んでいたかを書こうと思います。

 

終わりに

 

Twitterのトレンドとは無関係な生き方をしていたので、炎上という言葉は知っていましたが、自分が追いかけていたものが炎上したのは初めてでした。

批判する声はまさに火ように、瞬く間に広がり、激しさを増していく様に、炎上とはよく言ったものだなぁと感心しました。

 

作者への非難に対する、反論(作者を擁護する声)もたくさん出てきました。

大火事の周りに、火消し達が集まって「ソイヤソイヤ」と必死に火を消しているなか、それを見物する野次馬達でほとんどお祭り状態です。

 

その中心でワニ君は焼け死んでいきました。

 

ワニの死因は焼死でしたね。

 

おあとがよろしいようで。

 

 

 

 

青春の丘のエレベーター棟ってなんのこと?:ジブリパーク予想①


第5回目の投稿はジブリパークについてです。

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http://www.ghibli.jp

 

2022年秋に愛知県の愛•地球博記念公園内に「ジブリパーク」がオープンします。

これまでにジブリパークには5つのエリアがあり、歴代のジブリ映画の世界観が味わえるような施設になることが発表されていました。

先日、2020年2月6日(木)に、その詳しい展示内容が新たに発表されました。

2022年は「青春の丘エリア」、「ジブリの大倉庫エリア」、「どんどこ森エリア」の3つが開業予定だそうです。

 

今回は「青春の丘のエリア」について取り上げます。

 

ジブリパーク北入口側に位置する「青春の丘エリア」は、来場者を迎え、“ジブリの世界”へと導いてくれる場所だ。その入口付近には、既存のエレベーター棟を映画『ハウルの動く城』などのジブリ作品に代表される、19世紀末の空想科学的要素を採用した内外装へ改装し、メインゲートとしての象徴性を持たせる。

また、平成初めの住宅地を整備イメージとして掲げ、映画『耳をすませば』の「地球屋」や、映画『猫の恩返し』に登場する「猫の事務所」を再現した施設も整備していく。

https://www.fashion-press.net/news/39343#76455

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©Studio Ghibli

どこのサイトをみてもこの程度のことしか書いてないし、公開されているスケッチも詳しく書き込まれているわけではなく、イメージを膨らませるには難しいですね。

唯一具体的なイメージは、19世期末の空想科学的なエレベーター塔があるというくらいです。

 

では、このエレベーター棟について考えていきます。

https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/271598_953576_misc.pdf

こちらは愛知県庁の公式サイトから、発表されているジブリパークの概要です。

先ほど載せた説明文には、

ハウルの動く城』などのジブリ作品に代表される、19世紀末の空想科学的要素を採用した〜

と書いてありますが、愛知県庁の公式発表にはどこにも『ハウルの動く城』の文字がありません。

おそらくこれは、メディアが19世期末の空想科学では大衆が具体的なイメージを持つことが出来ないと判断し、勝手に付け加えた情報だと思います。

 

しかし、私はこれはメディアのミスであり、本当のモチーフは『ハウルの動く城』ではないと思っています。

たしかに『ハウルの動く城』は、19世期が舞台となっていると言われていますし、魔法と科学が混在する世界観のため、19世期末の空想科学と言われてメディアが『ハウルの動く城』を挙げるのも無理はないかと思います。

 

しかし、はっきりと空想科学と書いてあります。

空想科学は言い換えるともちろんSFのことです。

ロバート・A・ハインラインは、「読むことのできる大半のサイエンス・フィクションの手軽で簡潔な定義は、過去や現在の現実社会や、科学的手法の性質と重要性の十分な知識に基づいた、可能な未来の出来事に関する現実的な推測」と述べた。ロッド・サーリングは「ファンタジーは不可能な事を起こりそうに描いたもの、サイエンス・フィクションは起こりそうも無い事を起こりそうに描いたもの」と述べた。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/サイエンス・フィクション

この文章はWikipediaのSFの定義という項目から引用してきました。

このようにSFとファンタジーはしっかりと2分されているのです。

ハウルの動く城』はファンタジー映画です。

つまり、ジブリパークの説明に19世期末をモデルにしたファンタジー的要素を採用と書いてあれば『ハウルの動く城』のことで間違い無いと思いますが、19世期末の「空想科学」と書いてあることから別の作品をモチーフにしていることがわかります。

 

ではその作品とはなんでしょう。

 

それは『天空の城ラピュタ』です。

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https://www.amazon.co.jp/天空の城ラピュタ-DVD-宮崎駿/dp/B00K72NG0M

あまり知られていませんが、『天空の城ラピュタ』は19世期末の空想科学を描いた作品です。

どの辺りから、19世期末だと読み取れるかというと、パズーが住んでいる炭鉱です。

 

石炭が一番主流だった時代は、第一次産業革命の時代です。

産業革命は18世紀半ばから19世紀頃です。

そして作中の親方達の会話で、もう石炭が取れなくなっていることが分かります。

つまり第一次産業革命が終わってしまっている時代、おそらく第二次産業革命の時代だと思われます。

第二次産業革命は19世期末です。

おおよそですが、炭鉱の様子からラピュタの時代設定が19世期末ということが分かります。

 

では、あと1つ、

ラピュタが空想科学を描いた話だということが分かれば、ジブリパーク青春の丘のエレベーター棟が『天空の城ラピュタ』をモチーフにしていると言えるでしょう。

 

というか、これは作中内で何度もムスカが言っているため、考えるまでもありません。

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https://studioghibli.fandom.com/ja/wiki/ムスカ

ラピュタはかつて恐るべき科学力で天空にあり、全地上を支配した恐怖の帝国だったのだ」

ラピュタの中枢だ、上の城などガラクタに過ぎん、ラピュタの科学は全てここに結晶しているのだ」

この2つは作中のムスカのセリフです。

ちゃんと科学の話だと宣言しているのです。

ラピュタで起こる現象は、一見魔法のように見えますが、ラピュタの科学力によってもたらされる科学的な現象です。

上で引用した、SFの定義の「起こりそうも無いことを、起こりそうに書いた」という部分に見事に当てはまります。

つまり、ラピュタSF映画なんです。

 

これで『天空の城ラピュタ』が19世期末の空想科学を描いている作品ということが分かりました。

 

まとめです。

以上より、ジブリパークの青春の丘にあるエレベーター棟のモチーフは『ハウルの動く城』ではなく、『天空の城ラピュタ』をモチーフにしていることが分かります。

 

なぜ、ジブリ側がラピュタという言葉を使わなかったかは謎です。

今の私には分かりません。

ジブリパーク関係者の方がいたら教えてください。

気になります。

 

次回は青春の丘以外のエリアについても考えていこうと思います。

 

 

 

 

100日後に死ぬワニはなぜ面白い⁉︎漫画のテーマは⁉︎:100日後に死ぬワニ考察①

 

第3回目の投稿は「100日後に死ぬワニ」についてです。

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きくちゆうき(@yuukikikuchi)

 

以下Wikipediaを参照。

『100日後に死ぬワニ』(ひゃくにちごにしぬワニ)は、きくちゆうきによる日本の4コマ漫画作品。死まであと100日と明示されたワニの生活を描く。2019年12月12日から作者本人のTwitterアカウントで公開が開始され、以後毎日更新されている

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/100日後に死ぬワニ

皆さんはご存知でしょうか。

 

最近Twitterで話題のようです。

私は以前から存在だけは知っていましたが、読んだのは今日が初めてです。

今現在の掲載分を一通り読んで、何か凄いものを読んでしまった気になったので、とりあえず書いていきます。

 

以下のテーマで書いていきます。

100日後に死ぬワニはなぜ面白い?

人間が死ぬまでの時間をどう過ごすかを、ざっくり2種類に分類してみます。

①死ぬことを前提として生きること

②死なないことを前提として生きること

 

①ですが、よく聞く「どうせ死ぬんだから〜しようぜ」的なセリフを使いがちな人はこちらに分類されるかと思います。

②ですが、みんな誰しも最終的に死ぬということは頭で分かってはいますが、感覚的に自分が死ぬことを受け入れいるかどうかは微妙なところですね。

そんな人たちは②に分類されます。

私が大学生の時なんかは、頭ではいずれ社会人として働く日が来ることは分かっていましたが、まさか本当に社会人になる日が来るとは感覚的に受け入れていませんでした。

そんな感じでいいです。

もちろん多くの人はこの2つの立場を時と場合によって使い分けていて、どちらかに割り切って生きている人は少ないでしょう。

 

そして、この2つを前提に「100日後に死ぬワニ」の話をします。

まずこの漫画の1番の面白いポイントは、

読者は①の立場から読むが、ワニは②の立場で生きているという点です。

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https://pbs.twimg.com/media/ELqJqyeU0AInW_X?format=jpg&name=large

このコマなんかは非常に分かりやすいのですが、漫画のラストに「死ぬまであと98日」と書いてあることで、読者は強制的に①の立場から読むしかなくなります。

しかしワニは明らかに②の立場です。

この漫画の面白さは読者とワニの死生観のギャップによるものです。

読む側は1年後を楽しみにしても意味がないことを念頭に置きながら、ワニの最高の笑顔を見るわけです。

絵柄のためか、ファニーな面白さに思えてしまいますが、実はとてもブラックな面白さなのです。

※雲布団はラストでワニが死ぬ時にも出てきそうですね。なんとなく天国ぽいアイテムですし、頻繁に空の描写がありますし

 

死ぬ日がわからない人間

次はこの漫画のテーマについて考えていきましょう。

「いつか死ぬ」生きているということはいつか死ぬということ。自分の「終わり」や周りの人の「終わり」それを意識すると、行動や生き方がより良い方向にいくのではないか。ワニを通してそれらを考えるきっかけにでもなればいいなと思っています。— ORICON NEWS(2020年1月16日)

この漫画にテーマについて作者が語っています。

しかし、これは世間に受け入れられるための表向きだけの言い分のように思えます。

それは何故かを説明していきます。

 

我々はその時々によって①、②の立場を使い分けて生きています。

使い分けるというよりは、はっきりと割り切ることが出来ないと言った方が正しいでしょうか。

なぜ、立場をはっきりさせることが出来ずにいるかと言うと私たちは「死ぬ日が分からない人間」だからです。

死ぬ日さえ分かっていれば、①と②を完全に使い分けることができます。

しかし、「死ぬ日が分からない人間」である我々はその不甲斐なさに①であるべきか②であるべきかを間違えてしまい、時には人生の選択までもを間違えてしまうこともあります。

 

作者の言葉のように、自分の「終わり」や周りの人の「終わり」を意識していないから選択を間違えしまうわけではないんです、あくまで「死ぬ日が分からない人間」だから間違えてしまうのです。

 

このことから作者の言っていることは、本作のテーマとしては正しくないように思えます。

おそらく作者が隠している本当のテーマがあるようにも思えます。

 

それについては長くなりそうなので次回以降で考えていこうと思います。

 

今回はここまでで考察を終わろうと思います。

「100日後に死ぬワニ」どうなるか非常に楽しみです。

以上です。

 

トイストーリーの続編はどうなるの?:トイストーリー考察②

 

トイストーリー考察②です。

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https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ファイル:Logo_officiel_toy_story_4.jpg

今回のテーマは、

「続編はどうなるの?」

について考えていきたいと思います。

 

以下2つのテーマで考察していきます。

 

 

トイストーリーの後継作はすでに公開されている⁉︎

 

すでに公開されてると言っても、トイストーリー5のことではありません。

しかし、事実上のトイストーリーの後継作と言える作品が2012年に公開されています。

 

それは同じくディズニー作品である、

シュガー・ラッシュ」です。 

 

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C)2013 Disney. All Rights Reserved

2012年アメリカ映画。ゲームキャラクターたちが巻き起こす騒動を、3Dコンピュータアニメーションでコミカルに表現したディズニーアニメ。

https://eiga-watch.com/ralph-breaks-the-internet/

トイストーリーはおもちゃ達を主人公にした作品でしたが、「シュガーラッシュ 」はゲームの登場人物達を主人公にした物語です。

私がなぜ「シュガーラッシュ 」を後継作だと述べたかというと、子供達の遊びの対象の移り変わりが反映されているためです。

 

子供達の遊びの対象は以下のように時代とともに移り変わっています。

おもちゃ→ビデオゲーム→インターネット

 

それの流れを反映するかのように、2018年に

「シュガーラッシュ :オンライン」が公開されました。

 

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(C)2018 Disney. All Rights Reserved

オンラインの紹介:2018年アメリカ映画。故障したシュガーラッシュを廃棄処分から救うため、ラルフとヴァネロペはシュガーラッシュの世界から飛び出すと、「インターネット」という新たなプラグへ冒険に出る。

https://eiga-watch.com/ralph-breaks-the-

 

「シュガーラッシュ :オンライン」では、前作シュガーラッシュ の登場人物達が、Wi-Fiを経由してインターネットの世界を冒険する物語です。

 

一連の流れで考えていくと、

トイストーリー(おもちゃ)→シュガーラッシュ (ビデオゲーム)→シュガーラッシュ :オンライン(インターネット)のように、

トイストーリーを出発点として、時代の流れを反映した後継作であることがわかります。

 

さらに将来公開されていくであろう次の後継作について考えてみます。

後継作であるからには、時代の流れを反映してなくてはなりません。

つまり、インターネットの次に子供達の遊びの対象となるものがテーマに選定されるはずです。

 

私はおそらくVRだと考えます。

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https://pixabay.com/ja/photos/vr-仮想現実-男-技術-3559839/

2016年は「VR元年」と呼ばれるほどVRが一般化された年です。

まだ完全に一般へ普及されたわけではありませんが、今後確実にVRは子供達の遊びの対象にまで一般化されていくと予想されます。

 

つまり、ゲームのキャラクターがVRとして、現実世界を冒険する物語「シュガーラッシュ :VR」が公開されるのではないかと私は考えています。

 

トイストーリー5について

 

すみません、おそらく気になるのはこっちの話ですよね。

 

ここからは、後継作の話ではなく続編、トイストーリー5があるのか、はたまたそれはどんな内容なのかを考えていこうと思います。

 

トイストーリーについても、1~3→4の流れできちんと時代の移り変わりを反映しています。

どんな時代の流れを反映しているかというと、働き方についてです。

 

唐突ですがここ数年でフリーランスという言葉をよく耳にするようになりました。

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Googleトレンドで「フリーランス」の結果。2015年ごろから伸びている

https://c-u.co.jp/labo/various-ways-of-working/freelance-boom/

 

フリーランスとは特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人のことです。

フリーランスに注目が集まる以前は、労働といえば特定の会社に勤めることが一般的でした。

 

ここでトイストーリーの話に戻ります。

ウッディーは今まで、アンディー、ボニーそれぞれの持ち主に所有されてきましたが、トイストーリー4では誰かのおもちゃであることをやめ、遊園地に遊びに来る子供達を楽しませることを始めました。

つまり、ウッディーは4のラストで特定の会社(持ち主)に勤めることをやめて、フリーランスへの道を進んだのです。

(それを象徴するかのように、トイストーリー4ではウッディーはあたかも労働のように、ボニーのために尽くします。)

 

では、トイストーリー5の内容を考えるためにすることは1つです。

フリーランスの次の新しい働きかたとは何かを考えることが=トイストーリー5のテーマを考えることになります。

 

近年誕生した、まったく新しい働き方として「youtuber」があります。

私はトイストーリー5があるとすれば、youtuber的に子供達を楽しませるおもちゃを描くのではないかと思います。

 

youtuber的とは、フリーランスのように、「こんな仕事(楽しみ)を募集してます」という需要に対して答える形で働くのではなく、自ら世間の需要を見抜いて仕事(楽しみ)を提供していくことだと考えます。

つまりトイストーリー4の段階では、遊園地に楽しみを求めてやってくる子供達に応える形で楽しみを提供している段階ですが、続編では自ら子供達がどんな楽しみを求めているかを予想して先回りして楽しみを提供するような話になると思います。

 

しかし、これは設定上は無理がありそうです。

なぜなら、トイストーリーの世界では、おもちゃは人間達に動くのを見られてはいけないというルールが存在する様に、あくまでおもちゃ=子供達に遊ばれるものとして描くルールがあるように思えます。

私の予想するテーマでの続編は難しそうですね。

 

しかし、⑴で述べたトイストーリーの後継作の続編予想である「シュガーラッシュ :VR」ではどうでしょうか。

VRであれば、現実の世界に飛び出してきて子供達を楽しませることができます。

非常にyoutuber的な働き方とVRは相性が良いように思えます。

トイストーリーの意思は、シュガーラッシュ へと引き継がれるのではないでしょうか。

 

まとめます。

トイストーリー5としての公開は難しいが、シュガーラッシュ の新作映画として事実上の続編、後継作が公開されるのではないかと予想します。

 

以上でトイストーリー考察②を終わりたいと思います。

トイストーリー考察③では、過去作に触れていこうと思います。

 

また、トイストーリー以外のテーマでも書く予定です。